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古くから修験道の霊山として山伏が修行を行う薬王院には、即身即仏と考える山伏ならではの精進料理への考え方があるとうかがいました。
「私たち修験道山伏は、山も自然現象も、私たちも含めて、生きるもの全てが仏様だと考えています。山で採れた山野草をいただくのは仏様の恵みをいただくということです」
ここには精進料理を食べる時に厳しい作法はありませんが、私たちは命に対する敬意を表し、関わっている全てのもの、全ての人に感謝の気持ちを込めて食べるという作法はあります。
みなさんには、高尾山で精進料理を食べて、『おいしいな』『よかったな』と感じ、それで『生まれてきてよかったな』と命への感謝の気持ちをもっていただければと思います。
●平成23年6月13日(月)~平成23年7月29日(金)の間の平日に限り、当日ご予約無しでお召し上がりいただけます。
※くわしくは下記「初夏の精進料理について」をご覧ください。
※都合により中止する場合がございます。前日にご確認のうえご来山ください。
当日ご予約無しでお召し上がりいただけます。
●山伏 -やまぶし- 膳 (平日限定)
※1日限定50食
※食材が無くなり次第、終了いたします。
※都合により中止する場合がございます。前日にご確認のうえご来山ください。
●会場には山伏独特の修験道具の展示と、毎年行われる冨士登拝練行の様子を
伝えるパネル展示が、お食事といっしょにご鑑賞できます。

高尾山内に御祭りされております富士浅間社は、天文年間(四百五十年前)に北条氏康により建立され、その後、寛政十年と大正十五年に再建されました。
江戸時代に於いては富士・信仰が、その隆盛を極め、江戸八百講と呼ばれる程、富士信仰が民衆の生活に浸透し、多くの人たちが富士山を目指してその歩みを進め富士道が確立されました。
高尾山内の富士浅間社は、その富士道の重要な拠点であり、富士登拝が出来ない人々はその思いを先達に託し、高尾山にて富士浅間社を拝み、その御利益を頂いていたのです。
その後、時代と共に幾多の衰微を繰り返し、現代に於いては富士道を歩む人々の姿が見られなくなった現状を、当山、御貫首の発願により、北条氏康が富士浅間社を建立してから、四百五十年目に当たる平成十九年六月末より七月上旬の十日間に渡り、昔ながらの富士道を徒歩による富士登拝修行の再興を成されたのです。
そしてこの富士道を徒歩による富士登拝修行は毎年、高尾山修験道により行われて行きます。

「とにかく旬ですね、日本は特に高尾山のように自然に囲まれている所は四季の移ろいを肌で目で感じることができます。精進料理も同じで、四季折々の旬の素材を膳に盛り込み旬を味わうことによって目・舌・香りで四季を感じとってほしいんです。」
「旬のものというのは味もそうですが栄養に関しても正に旬の状態なんです。極論になりますが、精進料理を三食毎日食べていれば皆健康になれますよ、生活習慣病とは無縁の生活が送れると思います。
ですから食材には気を遣います。当山の場合お一人様から数百人の団体様までお越しになるので最高の状態のものを揃えるのは結構大変なんです、時には皆で山中の道なき道をかきわけ探し当てた食材をお出しすることもあります。」
「確かにかつては修行僧の食べる質素な料理であった訳ですが、精進料理の基本である肉や魚を使わないといった精神は大事に残しつつも、現代にあった“今”の精進料理をこれからも追及していきたいですね。」
料理長 坂本和巳