高尾山ブログ 天狗のひとり言


「霊峰富士第四箇度登拝修行」④


7月 22

7月5日(月)前編

「いざ富士山」

富士吉田 大国屋から富士山5合目

 

 

 

    東京タワーと富士山には登るもんじゃない。

    と根拠もなく思い込んでいた自分がなんと富士山を前にしています。

    いよいよ富士山です。2日間の練行で脚はしっかり出来ています。

    心配なのは、高山病とお天気。

    朝8時、大国屋を出立。お天気は雲が多いが暑い。残念ながら、都合によ

    り、昨日で自分の職場へ戻られてしまった方もいたのですが、都合により、

    富士山からの参加の方もいて、一緒に歩くメンバーも増えました。

    しばらく歩くと、北口本宮冨士浅間神社が見えてきました。

    鳥居をくぐると、街の喧騒から離れ、まったくの別世界の様でした。

    茅の輪をくぐり、本殿に向かって法楽させていただくと、ついに富士山へ

    足を踏み入れてしまったのだと感慨深いものでした。明後日には、皆、

    無事に修行を終え、この場に戻って来られるよう祈願しました。

    本殿の脇を通り抜けると、緑の木々に囲まれた道を歩きました。

    この辺りではまだ、鳥の声もきこえてきます。

    ところで、今回の富士登拝修行は富士山に登り、ご来光を拝む目的の

    他に胎内修行、富士山十界修行も目的としています。

    まず、初めに、胎内修行を行うべく、吉田胎内・胎内神社を目指しました。

    吉田胎内は樹型の洞窟で、溶岩にのみ込まれた樹木が熱で燃え、中に

    木の形のまま空洞が出来たとの事でした。内側は鍾乳石や肋骨の様な

    溶岩の跡が人体を思わせ、まさに胎内にいるようです。

    2組に分かれて胎内神社正面の洞窟を見学した後、場所を移動し、入り

    口の狭い、別の洞窟へとやってきました。屈んですべり下りた先には、メ

    ンバー全員がぎりぎり入れる位の空間がありました。全員のライトを消し

    真暗闇の中、ひんやりとした空気をふるわせ、法楽いたしました。とても、神

    秘的な時間でした。

    法楽後、来た道とは別の横穴を抜け、まさに産道のような参道を這い上

    がりながら地上を目指しました。それは、仏様の胎内から出胎し仏の子

    として仏道を歩む覚悟を決める修行のようでした。

    ひんやりした洞窟から出ると外の蒸し暑さは倍にも感じ、富士の樹海も

    ジャングルのようでした。

    生まれ変わった修行者一行は中ノ茶屋を目指しました。

    次回7月5日(月)後編「富士山十界修行」へつづく    

    

 

    

    

    




声明と精進料理の集い開催


7月 22

2010年7月17日(土)・18日(日) 

 

 

 

 

    当山で「精進料理の集い」と題しまして、四季に合わせて

 

    特別精進料理を企画しております。

 
    今回は豊かな自然に囲まれた薬王院の大本坊で、

 

    声明を聞き、旬の食材を生かした精進料理をご賞味

 

    いただくために大勢のご参加をいただきました。

 

 

 

  

    声明の舞台となった大本坊有喜閣広間。

 

    照明が消され、灯明の光で皆様をお招きいたしました。

 

 

   

 

    静かにはじまった声明は真言や経文に節をつけ、

 

    唱える仏教儀式の古典音楽です。 

 

 

 

 

    声明の中で、御本尊・飯縄大権現様、並びに大天狗小天狗の散華

 

    まき歌唱する。

 

    散華とは法要を厳修する際に、仏様を供養するために花や葉を撒き

 

    散らします。散華を行うのは、華の芳香によって悪い鬼神などを退

 

    却させ、道場を清めて仏を迎えるためとされているからです

 

 

 

    今回の声明は

        奠供(てんぐ)・・・・・・・・・仏様をたたえる法要の最初に、お供物を供

                       える時にお唱えする声明です。

        理趣経(りしゅきょう)・・・真言密教でよく用いられるお経で、人間は、

                       本来、仏様の様に清浄で、心を清浄に保っ

                       て、世の中をみれば悉く、皆清浄であると

                       説いているお経です。

        不動讃(ふどうさん)・・・衆生のために労働三昧に入り、犠牲的、献

                      身的、そして勇猛なる精神をもって衆生を済

                      度せんとする誓願を立て私たち衆生を導いて

                      くれる不動明王の功徳を賞賛する声明です。

 

                                        の3巻でした。

 

    長いものでは7~8時間もの間、唱えつづけるものもあるそうです。

 

                   

 

    法話の中で声明を説明し、今日ここに参加いただきました

 

    皆様に感謝を伝え、解りやすく丁寧にお話されました。

 

 

   

     味や献立だけでなく、作法や考え方にも寺院ごとに特色がある精進料理。

 

 

     仏教を知る入り口のひとつとして、一度召し上がってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

          人生の道しるべ 

 

 

     度量の広い人でありたい