高尾山ブログ 天狗のひとり言


第十四回高尾山子供やまぶし修行体験会


8 月 09

8月6日(日)

緑はますます濃くなり、山は深くなってきました。沢を駆け上がってくる風は火照った体に

心地よく、まぶしい青空には大きな雲。高尾山も真夏の様相を呈してきました。

夏休み真っ最中の小学生60名以上が参加して、山伏が先生の山伏修行の体験会が

行われました。

4つの班に分けられたこども達は、立ってるだけでも汗の吹き出す暑さの中、琵琶滝へ

向けて出発しました。

琵琶滝では、水に打たれながら山伏さんとお約束。

「友達と仲良く出来ますか?」 「勉強頑張りますか?」

「好き嫌いせずご飯を食べられますか?」 「家族を大切にしますか?」

みんな大きな声で 『はい!』と返事が出来ていました。

水行の後は、傾斜のキツイ琵琶滝コースを登り薬王院を目指しました。

本堂でのお参りを済ませた後は、お待ちかねの昼食の時間となりました。

メニューは精進カレーとサラダ。山伏との約束のお陰か、お代わりする子が続出。

カレーのルーを追加で作るほどでした。

食事の後は、念珠づくりとレクレーションで盛り上がりました。

出来上がった念珠は色とりどりでそれぞれ個性的な世界に一つだけの

ものとなりました。こども達に作った念珠の珠の数を数えさせた山伏が

大きな目標でも小さな目標でも珠の数だけ考えて実行するよう話していました。

レクレーションでは、お絵かき伝言ゲームを行いました。一年生から六年生まで、絵の

得意な子・不得意な子の混ざったチームで、お題を正確に回すには回ってきた絵を見て、

全然ダメじゃんとけなすより、良い所を見つけてあげるようにするのが、コツのようです。

半分位のチームが成功していました。

下山の際はケーブルカーを利用しました。苦労して登った道をあっという間に降りることが

できます。こども達にも感じることがあったことでしょう。

修行の締めくくりの柴燈護摩を厳修し、その煙りでお加持をして念珠は完成。

それぞれ目標はたてられたことでしょう。

最後にやまぶしから修了書をもらって修行体験は無事終了となりました。

山内を一日たっぷり歩いたこども達、お疲れ様でした。

こども達が山伏に口を酸っぱく言われていたのが、大きな声で挨拶しましょう・ありがとうと

感謝をしましょうの2点でした。これから様々な関係性の中で生きてゆく子供たち。挨拶と

感謝は一生使える武器となるはずです。振り返れば、人生で大切なことは、小さな頃に

習ったことが大半です。是非、しっかりと身に着けておいてほしいものです。

本日も最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

天狗の落とし文

感謝なき心は 不幸のもと




第十一箇度富士登拝修行


8 月 08

7月31日~8月5日

高尾山麓より富士山頂へとつづく祈りの道を修験者が行く富士登拝修行も

十一度目となりました。

高尾山から富士吉田までの道中は、暑さに始まり、アスファルトの硬さと

気まぐれな雨の中の徒歩練行。

富士山内では、外界を遮断するかのような白い霧の中で、胎内修行・十界修行を行い、

代参を託された方々の思いも背に山頂を目指しました。

所願成就の法楽を終え、空が明るくなり始めるや見下ろす景色は

美しく、まさにご褒美のようなひと時でした。

お陰様で、この度の登拝修行も魔事なく成満することが出来ました。

この場を借りて御礼申し上げます。

本日も最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

天狗の落とし文

楽をして 格好良くなど 生きられない




第三十六回高尾山写経大会


7 月 26

7月23日(日)

書院前の大賀蓮が花ひらいた頃、境内の燕も巣立ちを迎えました。

まだまだ上手に飛行出来ない様ですが、これからは、自力でエサをとり、

早く一人前になってほしいものです。

三十六回目を迎えた高尾山写経大会が薬王院有喜閣にて執り行われました。

100名超の参加者が机に向かい『般若心経』の一文字一文字と真摯に向き合って

おられました。

午後からの夏期講座では、高尾山報に『法の水茎』を連載中の高橋秀城先生を

お招きして、『信仰のかたち』についての講演が行われました。

和歌や短歌を題材に古の人々の信仰にせまる内容で、先生のソフトな語り口に

いつの間にか宗教観・死生観・情緒といったものを、現代の自分と比較する歴史

の一本道に立ったようでした。

天狗の落とし文

一人前になるのには 十年はかかります




火のまつり


7 月 23

7月22日(土)

7月に入り日の出が早くなってきました。窓の外が明るくなり始める頃には、

セミ達がシュワシュワと鳴きはじめ、時計を見れば4時を少し過ぎたあたり。

もう少し寝かせてくれよと泣きを入れたいところですが、セミを見習って、

涼しい時間を有効利用して、一人サマータイムしてみようかなどと思っている

うちに梅雨もあけてしまって・・・。

不動院でのお施餓鬼法要の様子(7/12)

本堂にてお盆法要の様子(7/13)

梅雨もあければいよいよ夏本番。高校球児の熱気の残る八王子市民球場

にて火のまつり(花火大会・火渡り)が執り行われました。

八王子・南大沢交通安全協会の皆様のご尽力のもと、多くの撫で木が集まり、

市民安全・交通安全祈願の柴燈護摩供が厳修され、続いて400名近くの方が

火床を渡られました。

儀式を終え退場する際、炎天下スタンドで見守っていた方々から思わぬ、

盛大な拍手を頂戴し、暑さ・熱さも心地よいあたたかさに代わると

薄暮れの空を焦がすように大輪の花が咲き始めました。

天狗の落とし文

争いごとは 欲から起こることが多い




第112回高尾山信徒峰中修行会


6 月 12

6月3・4日(土・日)

「芝を刈り、水をやり 芝を刈り、水をやり・・・」

小学生の頃、校長先生が朝の集会で話してくれたこと。

芝生を上手に育てられない主人公が、近所で素晴らしい芝生を育てている

老人にコツを尋ねた時の答え。そんなあらすじの話で、そのあと校長先生が

何を話し、伝えたかったのかは全く憶えていないのですが、このフレーズだけは、

何故だか心の片隅に引っかかっていて…。「丹精の美」と言うことなのかなとも

今更ながら思いますが、今日より明日・今年より来年と日々成熟してゆく人生を

送りたいものです。

今回で112回目となる高尾山信徒峰中修行会が一泊二日の行程で執り行われ

ました。参加者約60名は回峰行・滝行・千巻経・月輪観・朝の勤行・諸堂参拝・

写経・法話聴聞・柴燈大護摩供と熱心に取り組んでおりました。

~~『地域・未来のための自利と利他』と題し法話をする 司東隆光師~~

高尾山も石斛蘭が咲き、げこげこと蛙の鳴き声が聞こえる季節となりました。

19日(月)には山麓祈祷殿にて納札供養の柴燈護摩供が厳修されます。

高尾山にお越しの際は、お立ち寄り下さい。

天狗の落とし文

引くべき時は引く 決断が大事




大型連休の高尾山。


5 月 06

5月5日(こどもの日)

お天気にも恵まれた大型連休の中盤戦。

青空の青が夏の青になってきて、新緑が見事に映えます。

百八段の階段を登って火照った身体に五月の風が心地よく通り抜けて行きます。

仏舎利塔周辺ではシャクナゲが咲き始めています。今年は少し開花

が遅れているようです。

五月詣りの方で境内は朝から賑わっています。

一息いれて、名物の『天狗十穀力団子』を食べてエネルギー補給。

山頂まではあと少し。

お団子じゃもの足りないという方には、大型連休中(5/7まで)は予約なしで食べられる

精進料理『若葉膳』をご用意しております。

こどもの日ということもあり、家族連れの方が多く見受けられました。

こどもの日といえば、かしわ餅。

柏の木は新芽が出るまで古い葉っぱが落ちないことから子孫繁栄の縁起物。

こどもが犠牲となるニュースの多い昨今。こどもたちの明るい未来を祈念して

いただきました。

天狗の落とし文

ほっとする 居心地の良い家庭を




春の高尾山で寺コンサート


4 月 29

4月21日(金)・22日(土)

鮮やかな緑が綺麗な季節となり、もみじの新しい芽吹きが春を感じさせてくれます。

高尾山の本坊では「春の高尾山 寺コンサート」と題して

演奏と精進料理を楽しむ会を開催いたしました。

2日間に渡り開催した寺コンサートには延べ200名以上の方々が参加され、

開場時刻となる11時には大広間が満席となりました。

会場にならべられた御膳。

天狗の落し文といって、日々の生活に取り入れ、

お役立ていただきたいお寺からの言葉。

そしてお茶は有機栽培で作った薬王院限定の「天狗力茶」。

坊に入った方のみがご賞味いただける御煎餅は高尾山の寺紋入り。

開演の挨拶後、法螺貝を先導にアルテ・コンボの皆様が舞台へ登場いたしました。

8年前の来日の際、当院で演奏した以来2度目の来山となりました。

舞台では映画音楽、創作、現代音楽と幅広いジャンルに渡る演奏で楽しませて

くれました。

続いて舞台には箏・三味線奏者の日原史絵さんが登場し、さくら変奏曲など春の香り

を奏でてくれました。

この度初来山となった日原さんは山梨県の出身との事ですが、普段はフランスを中心に

ヨーロッパ各国と日本を行き来しながら演奏、創作活動を展開。久しぶりに訪れた

高尾山麓は駅舎が変わり、温泉ができているなどの変化に驚かれていました。

最後は出演2組によるコラボレーション 音楽劇「猿神」で会場を沸かせくれました。

演奏会の後は食事会場へと場所を移し、精進料理をお召し上がりいただきました。

季節の食材を活かした当院自慢の精進料理がならびます。

また今回は当院寺宝より「奥の細道」襖絵を特別展示いたしました。

演奏と精進料理の会は約6年ぶりの開催でしたが、

初めていらっしゃった方も、日頃より御来山いただいている方も、

日常とは違った空間でのコンサートに、終始和やかな雰囲気に包まれ、

笑顔あふれる会となりました。今回出演をしていただいた日原史絵さん・

アルテ・コンボのみなさま、関係者の皆様、本当にお世話になりました。

今後も様々な催しを企画して参りますので、その際には皆様お誘い合わせのうえ

ご参加いただけますことを心よりお待ち申し上げております。

天狗の落とし文

確かな自分を持っている魅力ある人になろう




春季大祭


4 月 20

4月16日(日)

初夏のごとく気持ちよく晴れ渡った空の下、春季大祭が執り行われました。

境内では、春季大祭の幕開けに相応しく、絹太鼓保存会の迫力のある演奏が行われました。

十一丁目茶屋さんから薬王院の御本堂までの道のりを地元の中学校ブラスバンドの

皆さん・ボーイ・ガールスカウトの皆さん・山伏・僧侶・姉妹都市である苫小牧風の会

の皆さん・本日の主役でもあるお稚児さん・慶賛会のお侍さんの皆さん・八王子消防

記念会栄久お花講の皆さん・原町会の獅子舞保存会の皆さん・御詠歌講の皆さんの

順に華やかに練り歩きました。

隊列を引き締めてくれるボーイ・ガールスカウトの皆さん

パレードに勢いをつけてくれるブラスバンド部の皆さん

本日の主役のお稚児さん。女坂手前ではまだまだ、元気。

姉妹都市苫小牧の風の会の皆さんと名産のホッキ貝。

纏を回し、木遣を唄う姿が勇ましい八王子消防記念会栄久お花講の皆さん。

高尾山慶賛会のお侍の皆さん。まさに高尾山を護る存在です。

透き通るような笛の音が印象的な原獅子舞保存会の皆さん。

法螺貝をたてる高尾山修験道の山伏。

仏舎利塔の法楽へ向かう僧侶。

御釈迦様に甘茶を灌ぐお稚児さん。

幽玄な雰囲気を醸し出す御詠歌講の皆さん。

行列が境内に到着すると、八王子消防記念の方々によるはしご乗りが披露され、その

見事な演技に歓声があがっていました。

ご本堂前では、原獅子舞保存会の方々による獅子舞が奉納されました。ご本堂に

向かって右手のお堂には愛染明王が祀られておりますが、獅子舞の演目には、

牝獅子を争う二頭の牡獅子を愛染明王が仲直りさせるお話もあるようで、まさに愛染

明王に見守られての演舞となりました。

参道を愛嬌たっぷりに歩いてきたお稚児さんはご本堂の前でお加持を身体健全・

身上安全が祈願されました。

ご本堂内では、春季大祭特別開帳大護摩供が厳修され、有喜苑内では、山伏による

柴燈護摩が厳修されました。

すかすかだった山の木々も新芽が出てきて、山際がぼんやり丸みを帯びてきました。

お山の息吹・生命力を感じられるこの季節、深呼吸して細胞の隅々まで取り入れたいものです。

天狗の落とし文

寛容な心に 育てる




卯月うずうず高尾山


4 月 11

4月11日(火)

「月に叢雲花に風」 桜の咲くころには何故だか雨風がつきもの。

世の中うまくいかないことの多いたとえですが、視点をかえれば・・・。

風が鳴っている。桜吹雪と落ちた花びらが雪のように積もっている。

雨が降っている。真っ白な帯のように花びらが流されてゆく。

価値も無価値もそれ自体に備わっているのではなく、自分で創造するも

のなのかもしれません。

さて、4月に入り高尾山でも行事や催物が増えて参りました。

鼻のむずむずも過ぎて、花も気持ちもうずうずしてきました。

1日(土)には、清滝・琵琶滝・蛇滝において開瀑式が執り行われ、滝行を行う

方々の修行の安全と成就が祈念されました。

8日(土)は仏舎利塔で花まつりの法要が営まれお釈迦様の誕生を祝うと共に、

仏法興隆が祈願されました。

山麓の遥拝社では、「高尾山若葉まつり」の一環として、来山者の安全祈願祭が執り行われました。

「高尾山若葉まつり」は5月28日(日)までの土・日曜日に清滝駅前を中心に

様々なイベントが予定されておりますので、気軽にお越しいただけます。

また、5月31日(水)まで、高尾・陣馬スタンプハイクもスタートしています。

春の高尾・陣馬を満喫しながら、12個のスタンプ制覇を目指して本格的

な登山にチャレンジしてもいいかもしれません。

16日(日)には、お稚児さん達が参道をかわいく練り歩く春季大祭が執り行われます。

お山の桜は、まだまだこれから。春の高尾山で自分なりの楽しみかたを創造

してみてはいかがでしょうか。

天狗の落とし文

肩の力を抜いて 気持ちを切り換える




火渡り祭


3 月 23

3月12日(日)

桃の節句を過ぎて、冬着のままでは少し暑い陽気となってきました。

12日(日)に高尾山に春を呼ぶ『火渡り祭』が執り行われましたので、

写真で振り返ってみたいと思います。

火渡り祭は山伏が各所を法楽しながらの練行で幕をあけます。

不動院で法楽をあげ、祈祷殿を目指す

甲州街道をゆく

祈祷殿にて法楽をあげ、祭場へ

いよいよ儀式の始まり、大祇師を本座へ案内する

各地よりご参集の先達を設けの御席へご案内申し上げる

熾きたばかりの浄火で場内の不浄を焼き尽くす

大地を震わすような床堅の儀式

柴燈護摩で大切な壇木を切り出す作法 神斧の儀式

道場内と自身の魔を断つ寶剣の儀式

各方位へ五本の矢を放つ法弓の儀式

ご本尊様への願いを奏上し、御壇木の御志納者の芳名を読み上げる

清浄無垢の閼伽水をご本尊さまにお供えする

ご本尊様おそばの燈明より浄火を頂き、いよいよ点火

梵天札の御輿を立ち上る煙で加持する

巻き上がる炎に立ち向かう山伏

御信徒の皆様の願いの込められた撫で木を火中に投じる

熱湯を浴び自身の心身を清める湯加持

本日の火生三昧の趣旨をご本尊様に敬白する

清浄払いの後、火生三昧が始まる

灼熱の地面を素足で渡る

足元だけではなく、全身を熱気が覆う

怯むことなく続々と渡る山伏達

山伏に続き、ご信徒の皆様も火生三昧へ

老若男女国籍を問わず多くの方が参加された

渡火を終えへお加持を受けるご信徒。充実した顔でご本尊さまに手を合わせていました。

最後の一人が無事に渡り終えると火渡り祭は終了。時計は16時を回っていました。

東日本大震災の七回忌を迎え、黙祷から始まった火渡り祭。併設の献香台では、

多くの方々が手を合わせていらっしゃいました。

そろそろ自分だけは大丈夫と気が緩む頃でしょうか。火渡り同様火傷に注意です。

天狗の落とし文

慣れすぎない